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首相が福島の被災地視察「国が責任持ち復興に取り組む」
東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生から10年となるのを前に、菅総理大臣は、福島県の被災地を視察したあと、記者団に対し、今後も国が責任を持って復興に取り組む決意を示しました。
この中で菅総理大臣は「被災地で哀悼の意を表明し、今後も国が前面に立って、福島復興の取り組みを行うという決意を示す意味で訪問した」と述べました。
そして、原発事故のあと、帰還や移住をした人たちと意見を交わしたことについて、「10年を迎える中で、新しい方向で、まちづくりが進められているのではないかという、非常に期待感の持てる懇談だった」と振り返り、「これからの復興について、国がしっかり責任を持って取り組んでいきたい」と決意を示しました。
また、福島第一原発で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分については「タンクが増加し、敷地がひっ迫してきている中で、いつまでも決定せず先送りすべきではない。適切な時期に、政府が責任を持って処分方針を決定したい」と述べました。
一方、原則として立ち入りが制限されている原発周辺の帰還困難区域のうち、避難指示解除の見通しが立っていない地域について、菅総理大臣は「地元の皆さんから強い要請を受けており、政府としては、たとえ長い年月を経たとしても、将来的に帰還困難区域のすべてを解除する考え方に変わりはない」と述べました。
岸防衛相 防衛医科大学校の卒業式で訓示
岸防衛大臣は、防衛医科大学校の卒業式で「国の防衛を万全にすることにつながる価値のある仕事だ」と述べたうえで、新型コロナウイルスの感染拡大で災害派遣された自衛隊の医師らの活動にも触れ「地域の医療ニーズに応えるためには日々の研さんが必要だ」と訓示しました。
埼玉県所沢市にある防衛医科大学校の卒業式は、新型コロナウイルスの影響で去年に続き、家族の出席を取りやめてインターネットで中継するなどの感染対策を取ったうえで行われました。
式では岸防衛大臣が訓示を行い「自衛隊は、国民の生命財産、国家の主権と領域を守り、国家を成りたせる基本の存在だ。皆さんの任務は厳しいが、国の防衛を万全にすることにつながる価値のある仕事だと心得てほしい」と述べました。
そして、新型コロナウイルスの感染拡大で災害派遣された自衛隊の医師や看護師の活動に触れ「地域の医療ニーズに応えるためには日々の研さんが必要だ。わが国の医療水準の向上にも貢献できるような医療人を目指してほしい」と激励しました。
防衛医科大学校のことしの卒業生は179人で、任官を辞退した3人を除き、病院などでの研修を経て自衛隊の部隊に配属されることになっています。
パラスポーツ ボッチャ「選抜甲子園」 オンラインで開催
パラスポーツの球技、ボッチャで特別支援学校の日本一を争う「選抜甲子園」の決勝が6日開かれ、新型コロナウイルスの感染対策のため、学校どうしをオンラインで結んで競技が行われました。
特別支援学校のボッチャ日本一を争う「選抜甲子園」は、ことしで5回目となりますが、脳性まひなど選手の障害によっては新型コロナウイルスで重症化のリスクがあることから初めてオンラインで開催されました。
白い的玉に向けて赤と青のボールを交互に投げる通常の試合とは異なり、的玉と相手の赤いボールの位置がその場で示され、その課題ごとに青いボールをどれだけ的玉の近くに近づけることができるかを競う特別ルールで行われました。
今日は、全国44チームが参加した予選を勝ち上がった3チームによる決勝が行われ、オンラインで結んで同時に4つの課題に挑みました。
その結果、愛知県の一宮特別支援学校が最も高い得点を挙げ、初めての優勝を果たしました。
優勝した一宮特別支援学校のキャプテンの神田逞太選手は「オンラインが初めてでひやひやしましたが、たくさん練習したおかげで優勝できてうれしいです」と話していました。
準優勝した愛知県の小牧特別支援学校の岩瀬創太郎選手は「オンラインでも大会を開いてくれて、仲間と試合ができてうれしかった」と話していました。