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スパコン「富岳」神戸 理化学研究所で本格稼働
新型コロナウイルスの飛まつ拡散のシミュレーションでも知られる、最新のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」が神戸市の理化学研究所で今日から本格稼働を始めました。新薬の開発や気象災害の予測などさまざまな分野での活用が期待されています。
神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センターに設置された「富岳」は、おととし運用を終えた「京(けい)」の後継機で、すでに整備が完了する前から、新型コロナウイルスの飛まつ拡散などの研究に利用するため、一部が運用されてきました。
今日は関係者が出席してセレモニーが開かれました。理化学研究所の松本紘理事長は「『京』では十分でなかったデータの解析ができる性能の高さと、活用範囲の広さを兼ね備えている。国民に愛される『富岳』にしたい」とあいさつしました
「富岳」は「京」の3分の1以下の電力消費量で100倍の計算能力を持つということで、去年6月と11月にはスーパーコンピューターの世界ランキングで、計算速度など4つの部門で世界一となっています。
早速今日から研究機関や大学などによる74のプロジェクトが始まったということで、今後は、新薬の開発やビッグデータを解析した気象災害の予測などさまざまな分野での活用が期待されています。
政府 ワクチンの低温輸送支援 25か国に45億円の資金協力
途上国などでの新型コロナウイルス対策を支援するため、政府は、東南アジアなどの25か国に対し、ワクチンの輸送網の整備費用などとして、およそ45億円の緊急無償資金協力を行うことを決めました。
新型コロナウイルス対策をめぐって、政府は各国がワクチンを共同購入する国際的な枠組みに2億ドルを拠出するなど、途上国などでのワクチンの普及を後押ししていく方針です。
その一環として、政府は「コールドチェーン」と呼ばれる低温での輸送網の整備を支援するため、東南アジア諸国などに対しユニセフ=国連児童基金を通じて、およそ4100万ドル、日本円にしておよそ45億円の緊急無償資金協力を行うことを決めました。
支援の対象となるのは、東南アジアのブルネイやカンボジア、南西アジアのブータンやネパール、それに太平洋の島しょ国のサモアやツバルなど合わせて25か国で、ワクチンの保冷設備や運搬車両などの供与に充てるとしています。
茂木外務大臣は、閣議のあとの記者会見で「それぞれの国が得意な分野で強みを発揮することで、ワクチンが途上国にも行き渡る形をつくっていくことが重要であり『コールドチェーン』の整備で、日本が主導的な役割を果たしていきたい」と述べました。
Go Toイート オンライン予約ポイント事業 利用期限延長を調整
「Go Toイート」のうちオンライン予約によるポイント付与の事業について、野上農林水産大臣は、首都圏の1都3県の緊急事態宣言が延長されたことなどを受けて、今月末としていたポイントの利用期限を最長でことし6月末まで延長できないか予約サイトの運営会社と調整を進めていることを明らかにしました。
「Go Toイート」のうちオンライン予約の事業は、ポイントを付与する予約の受け付けが去年11月に終了し、ポイントを利用する予約の期限は今月末までの予定でしたが、緊急事態宣言が延長された首都圏の1都3県をはじめ、新型コロナウイルスの感染拡大が続く地域では、ポイントの利用を自粛するよう呼びかけられています。
これについて、野上農林水産大臣は9日の閣議の後の記者会見で「利用の自粛が続いた場合、今月末の時点で少なくとも30億円相当のポイントが残る可能性がある」と述べました。
そのうえで、野上大臣は「需要喚起の観点から国としては予約を入れる期間を最長で6月末まで延長できないかと考えている」と述べ、予約サイトの運営会社と調整を進めていることを明らかにしました。